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3−2霞が関WANの運用開始とインターネットとの接続
中央省庁においては、平成9年1月6日から霞が関の中央省庁を結ぶ広域情報通信網「霞が関WAN」が、総務庁など10省庁を結び、本格運用を開始した。霞が関WANは、各省庁が独自に整備してきた省内LANが一元的に結ばれたWAN(Wide Area Network)であり、各省庁の行政情報が共有化されるとともに、霞が関WANとインターネットとの接続で、国民からのアクセスも可能となる。
霞が関WANは、政府の行政情報化推進基本計画を受けて、次に示す項目を主な目的としている。
◇行政情報の電子化・高度利用
◇行政情報の流通の円滑化・総合利用
◇情報提供サービスの高度化
◇行政手続きなどの迅速化・高度化
◇情報システムの高度化
当面は電子メールを中心とした文字情報の交換が主体であるが、運用開始に合わせ、霞が関WANとして独自のホームページも開設する予定となっている。さらに平成9年度には白書・年次報告書などが順次データベース化され、国会情報も各省庁へ電子情報として流れるようになる。
中央省庁職員におけるパソコン環境は、1.3人に1台(平成8年3月末現在)であり、霞が関WANによる情報の流通の円滑化と総合利用、さらには中央省庁の業務で使用される電話、ファクス等の通信費の削減が期待されている。
運用開始時に参加する省庁は、総務庁のほか、総理府、科学技術庁、沖縄開発庁、外務省、文部省、通商産業省、運輸省、郵政省、労働省の10省庁であるが、平成10年度中には22省庁を含む31機関が結ばれる予定である。利用機関の範囲としては、中央省庁ばかりでなく、地方公共団体、特殊法人、国会や裁判所などが今後の検討課題とされている。
運用主体は、総務庁所管の行政情報システム研究所で、第二種電気通信事業として行い、ネットワークオペレーションセンター(NOC)と各省庁間は、スター型に結ばれ、1年間を通じた24時間運用が考えられている。(出典:行政&ADP平成9年1月号)

 

 

 

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